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治療方法の決定 応用行動分析 他の療法

 

 

お子様が自閉症と診断されて、多くのご家族は、どうすればいいか分からなくなられます。プロフェッショナルの人々の解説や助言、自閉症児をもつ家庭からのお話、多数の自閉症を治すと謳っている治療の選択があってもなお、困惑に陥ると思います。

 

ご家族にとって、お金とお子様の貴重な学習時間を無駄にしない効果的な療育を選択することが大切です。それ以上に、選ぶべき療育は結果と上達が伴うものでなければいけません。まずは、本当に上達が見られる療育を見つけるのが先決です。

 

効果のある療育を選ぶことは、医者が薬を処方することと同じような慎重な判断が必要になります。医者が薬を選ぶときには、国から審査がおり、科学的に効果が証明されているものを選びます。ご家族はお子様のために、より科学的に証明され、効果的な療育を選択する義務があります。

 

残念なことに、効果的であると謳っている薬の多くはその効果に科学的な効果はありません。中にはとても効果的な薬もありますが、セクレチンのように、後になるとその効果が見られなくなることもあります。また、フェンフルリジンのように、薬の中には長期に渡る服用で、後に身体に害を与えるものもあります。したがって、ご家族は常に情報を十分に説明され目的を持ってお子様の治療、療育を決めることが重要となります。

 

ご家族は、お子様のいかなる全ての治療に関して十分に説明されることが必要です。どのような治療がお子様の助けになるのかを学ぶことも大切ですが、その治療法がどのような経緯を持って発展してきたのか、また、科学的な効果は実証されているのかを知ることも重要となります。その治療法が幅広く試され、採用され、科学的な研究をもとに証明されてきたかは、その治療方法に決定的な影響を与えるものとなります。ご家族が治療方法を選択した後、治療者の評価を利用するための質問のリストが手助けとなります。そして、各治療サービス提供機関を訪問し、どのようなサービスが提供されているのか情報収集するのが良いでしょう。

 

応用行動分析(ABA)は最も科学的根拠に基づいて研究されてきた療育方法です。ABAの他に、より効果的で科学的に実証されている方法はありません。その結果、ABAの理念に基づいてなされている早期集中介入プログラムは、アメリカでは最もスタンダードな治療方法です。

 

"30年における 研究結果が応用行動療法に効果的な効果を生み、不適切な行動は減少し、コミュニケーション、学習そして適切な社会的行動が増加しました。 "

Mental Health: A Report of the Surgeon General (1999)

 

 

応用行動分析

 

応用行動分析は、100年ほど前の行動心理学の基礎を作った学者であるジョン.B.ワトソンとイワン.パブロフが唱えた、学習理論に基づいています。

応用行動分析の基礎は:

  • 社会的、感情的に不適切な行動があり
  • したがって、行動が学習されていない。
  • 必要なスキルは、順序立てた肯定的学習方法によって教えられます。
  • そして、科学的な方法学に基づいています。

応用行動分析は、幼児期、思春期、成人期どの人々に対しても、問題となる行動を減らし新しいスキルを教える方法論です。そして、個人個人のスキルに合わせた方法を用いることができます。ときどき、ABAは自閉症の子どもを椅子に座らせたり、良い行動をさせたりするためのものであると認識されがちですが、実際にはそれだけではありません。

 

 

ABAは企業や組織の中で、社員の能率や就業態度などを評価するときに用いられます。また、大人が多くの問題に直面したときにも用いられます。不安や恐怖に対してABAで対処することができますし、関係がうまくいかなくなったカップルの問題解決も役立ちます。つまり、ABAはとても幅広く用いることのできる方法なのです。

私たちはASDのお子さんと接するとき、どのスキルが弱く、どのスキルが強いかなど、お子さんの持っているスキルすべてを査定します。それから、お子様に必要なスキルアップ介入プランを組みます。これは、しばしばお子様の行動、コミュニケーションそして、言語、遊び、社会性に関して集中的に行われます。ここで組まれたプログラムは教え方、カリキュラム、そして設定の全てがそれぞれのお子様に合わせたものです。

 

優先事項やターゲットとなるスキルはお子様によって違いますし、また、その年齢やスキルのレベルからも違ってきます。年齢に合った言語や知的能力がある5歳のお子様であれば、小学校でも普通級に通うことができますが、同じ5歳のお子様でも言語スキルや遊びのスキルがないお子様であれば、より機能的に他者とコミュニケーションをはかり、年齢に合った遊びのスキルを発達させる必要があるでしょう。また、15歳のお子様で普通級に通い、社会的、感情的により他者との関わりや内省的行動を必要とされるお子様もいれば、身辺自立スキルや集団生活でのスキルアップを必要とされる特別な学校に通う15歳のお子様もいるでしょう。

 

ABAは科学的な方法を用いて学習する方法です。私たちはたくさんのデータ収集をし、私たちが行っていることがより効果的であるかどうか調べます。そして、もし私たちの行ってるやりかたがお子さんの手助けになっていないと分かれば、すぐにやり方を修正します。定期的な振り返りや調整によって、お子さんにとって常に最適で効果的な方法を用います。


同時代の行動療法
ABAの応用の仕方は全て同じだと考えている方もいるかもしれません。しかし、実際にはたくさんの応用の仕方があります。創設者が同じでも、ABAのやり方にはそれぞれ違いがあります。幅広いアプローチの仕方や連続的な介入方法の仕方などがあります。例えば、一つには教義に基づく柔軟性のないものからおおざっぱで不確かなシステム化されていないものまであります。また、ABAを行っていると謳っているものの中には、ある領域に一つの手順のみを用いて行うというものもあります。(例;Discreat Trial Teaching)。

行動学はしばしば整理棚のように柔軟性がなく、狭くて過酷なものです。多くの行動学者はABAの方法論を(DTTを含め)、柔軟でより自然な形と結び付けたいと考えています。何故なら、ステレオタイプのABAはたくさんの専門家から見れば親近感が湧きづらく、ABAと同じような概念をもったほかの療育方法のほうがうまくいくのではないかと感じてしまうからです。

PrizantとWetherby(1998)は伝統的な方法ではなく、より現代の研究に近い方法でより自然な学習環境において療育は行われるべきだと提案しました。そして、カリキュラムをより個々に合わせて明確化し、より自然で社会的にバランスの取れたやりとりの中で子供が自発的に学習する機会を得ることが望ましいとしました。彼らは療育の方法や方針を明確にし、オーティズム・パートナーシップを現代の療育の代表的な例としました。

私たちは、自閉症に対するABAの療育方法とオーティズム・パートナーシップのそれと、他のABAを謳う柔軟性のない機関とでは大きな違いがあると考えています。以前、私たちの原型は様々なABA方法学を具体化したものであり(例えばDTT、Token Ecomomies、Systematic Desensitization、Teaching Interactions)、自閉症を持つ方にとって適切な介入方法です。したがって、私たちの療育を見分けていただくために、私たちは私たちの「現代の行動療法」を確かなものにしようと日々務めています。

 

 

他の療法

 

一般的な療法の中に、様々な療育から色々なやり方を取り出して実践するというのがあります。これは、街中を走り回って様々な専門家に見てもらい、1時間のセッションで様々な種類の療育を受けてみようというものです。その数々の療育の中から、お子様に適した療育方法があるのではないかと期待してこのようなことをします。このようなやり方をすれば、回復になり得るような特定の療育をしていないという罪悪感から逃れることができるでしょう。

 

しかし、このようなやり方には様々な問題が生じてしまいます。

 

  • 様々な人に会うことによって、治療処置が一貫しません。それぞれが違う方法で療育処置を行うので、お子様やご家族に混乱が生じてしまいます。また、チームミーティングやコミュニケーション、引き継ぎなどがうまく取れないとだれもが一貫して行える包括的な療育プランを組むことができません。
  • どの方法がお子様を本当に手助けできるのか評価することができません。効果的でない治療のほとんどは間違って学習されていることでも連続的に治療を行います。これではお子様の貴重な学習時間を無駄にしてしまいますし、ご家族のお金も無駄にしてしまいます。加えて、効果的な介入への時間も、費やしてしまうことになります。
  • 数ある療法は、自閉症や療育に対しての考え方・哲学も違ってきます。その中には、真逆の考えになってしまう療法同士もあります。介入が発達に有害であるという考えもあれば、必要であり有意義であるという考えもあります。多くのご家族は、様々な療育処置は、お子様の必要に合わせて個別化されていると説明されることがあります。しかし、矛盾しあう療育方法を同時に行うことは、上達につながらないことは明白です。
  • 研究(香港支局へのリンク)では、他の療育を混ぜて介入することは、一番いい結果に結び付かないことが証明されています。カリフォルニアで行われた最近の研究では、ABAだけを行ったケースは、混合の療育を行ったケースより、同じ時間数でよい結果を出しています。
  • 「二兎追うものは、一兎も得ず」ということわざがあるように、いろいろな違った療育の実践者は、それぞれの療育を深く理解していることが少ないです。ABAだけでも、効果的なカリキュラムやプログラムを構成するためには、5年以上のトレーニングと臨床経験が必要です。ティ―チ(TEEACH)やフロアタイム等の、他の療育のトレーニングが必要となると、スタッフがそれぞれの療法の考えや実施を、必要な質で取得する可能性はとても低いです。それは、深い理解がない上での考えや介入方法の寄せ集めに過ぎなくなります。また、数々の療法の短期ワークショップに出向き、それぞれの療育での本当のトレーニングを得ていないまま、実践されている方も多くいます。
 

 

   

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